1.どの部署でも使う「ビジネスのインフラ(共通言語)」だから
●簿記:企業の目的は利益を出すことです。営業、企画、事務などどの部署にいても、「コスト意識」「利益率」「予算管理」は避けられません。簿記の知識は、会社の血液である「お金の流れ」を正確に把握する基礎体力を示します。わいはこれ高校の時からやってたけどめちゃくちゃ苦手やしなんか性に合わんかったです。
●ビジネスマナー:組織内や社外との関わりにおいて、マナーは「無用なトラブルや摩擦を防ぐための安全装置」です。どれほど優れた技術やアイデアを持っていても、挨拶や言葉遣い、メールの文面で相手を不快、ぶちぎれさせれば、取引停止や組織崩壊につながる致命的なリスクとなります。
●TOEIC:実際の業務で英語をすぐに使わない場合でも、「一定の基準に向かって継続的に学習し、成果を出す力」の客観的な証明になります。また、将来的な事業のグローバル化への対応力としても機能します。
2.スキルレベルの「客観的な標準化」が容易だから
●基準が明確で比較しやすい: TOEICのスコアや簿記の検定級は、全国共通の明確な尺度が定まっています。評価者が専門知識を持っていなくても、「このレベルなら基礎的な財務諸表が読める」「このスコアなら英語の基礎文書が理解できる」と瞬時に・公平に判断できます。
●技術系スキルは評価に専門性がいる: 一方で、プログラミングやWeb制作、動画編集、VBAなどは、「どの程度の品質か」「コードの保守性(読みやすさ・修正しやすさ)はあるか」「著作権やセキュリティへの配慮ができているか」など、評価する側にも高い専門的な目利きが求められます。 一般的な人事担当者にとって、パッと見でスキルの深さを客観評価するのが難しいという側面があります。
3.「総合職採用(ジョブローテーション)」との相性
●潰しが利く汎用性: 特定の専門ツールに特化したスキルよりも、営業、総務、経理、企画など、どの部署・環境に異動しても確実に役立つ「底上げの汎用スキル」が優先的に求められます。
●高度な制作・技術は外注ができる:Web作成や高度なプログラミング、専門的な動画編集などは、必要に応じてITベンダーや専門の制作会社、あるいは特定の職種限定採用(ジョブ型採用)に外注・委任することが可能です。しかし、「社員一人ひとりが持つべきビジネス基礎力やコスト意識」は外部に委託することができません。
4.「属人化(ブラックボックス化)」への組織的警戒
●標準ルールで回る安心感:簿記やビジネスマナーに基づく業務は、会社の規定や会計基準という「標準ルール」に従って行われるため、担当者が交代しても引き継ぎが容易です。
●技術スキルの属人化リスク: 一方で、個人の力で組んだVBAの自動化マクロや独自のWeb・プログラムコードは、作成者本人がいる間は極めて便利ですが、その人が異動・退職した瞬間に「他の誰にも修正やメンテナンスができないブラックボックス」と化すリスク(属人化リスク)を孕んでいます。組織運営の観点から、こうしたリスクを警戒する企業は少なくありません。
結論
企業が本当に求めているのは、「簿記やビジネスマナーといった社会人としての盤石な土台(インフラ)を持った上で、VBAやクリエイティブツールを駆使して業務を飛躍させる人材」です。 会社の業務フローやコスト構造(簿記の視点)、関係部署との丁寧な合意形成(ビジネスマナー)を理解した上で技術スキルを発揮して初めて、独りよがりではない「組織に本当に重宝されるクリエイティブ・効率化」が実現します。企業はまずその「土台の有無」を確認するために、従来型の基礎スキルを重視しています。